2024年12月24日18時30分から2時間にわたり、東京大学工学系研究科国際工学教育推進機構主催、東京大学多様性包摂共創センター(IncluDE)共催のオンライン講演会「AIが貢献する共生社会の未来-AI手話翻訳の開発」が開催されました。
近年、生成AIが登場し、人間の言語活動に対して、AIを利用した先端技術の関わりが急速に広がっています。そのような中、手話言語を使う方と音声言語を使う方の間で行われるコミュニケーションに対する支援をいっそう充実させることにより、さらなる共生社会の実現へと近づくことを目指し、AI手話翻訳技術の開発が進められてきました。
そこでこの講演会では、東京大学におけるこの分野への関心を高め、また、理解を深めていただくために、これまでに手話翻訳アプリケーションの開発に関わってこられた6名の専門家を学外からお招きして、お話を伺いました。
6つの講演では、AI翻訳技術開発への具体的な取組みだけでなく、手話翻訳を必要とする社会的また言語的背景や、手話翻訳システムの社会的実装など、多方面にわたる内容が取り上げられました。各講演後には、実際の開発にあたって難しいと思われる点を始め、海外における開発の動向、手話言語における手指以外の動き等(非手指表現)の読み取りなどについて質問が寄せられ、問題意識を共有することができたとともに、参加者の皆さんのご関心の広さが窺えました。
このように、この講演会では、AI手話翻訳技術の必要性、日本における開発の現状、また、今後どのような課題があり得るかなど、様々な重要テーマについて、ともに考えることができました。これからの歩みもまた、共有させていただく機会があればと願っています。